《製造》製造の正確な実態はデータで議論することが重要。
製造を管理する場合、正確な実態はデータで議論することが重要である。
システムからは蓄積されたデータとして製造現場に資料を提供する仕組みはあっても、残念ながら各工場が今のところこのデータを読み解き加工し生産性向上に役立てるだけの意欲と技術が伴っていなケースが散見される。
データを活用するときはデータに基づいた改善のための仮説をたてて現状(As-Is)将来像(To-Be)に至るまでの”実現可能 なステップ(Can-Be)”を明確にすることが肝要である。
データ分析の例を挙げると以下のごとく改善の結果が検証できるし次なる目標も設定可能になる。
中小企業の製造現場では誤った管理数値を後生大事に報告して事足れり、としている管理職を見かける。
工数を管理するとき、生産性を数値で比較するためには一日“なんぼ”できるかを聞いてはいけない。この誤りはベテラン社員にも往々にして見かける。
生産性というものは、時間管理を軸とした工数を比較して初めて生産性の比較が可能となる。注意すべきことは、昨年度の実績と比較しても生産性の分析はできない。
なぜなら昨年度の工数実績は基準となる数値より上か下かが判断できない。大事な視点は標準工数との比較のみが価値ある情報となるということである。
生産性を確認するためにはその製造に直接後付けできる直接作業時間を考えないといけない。他の製造に関与した時間は含まれない。何名で行ったかも確認しないといけない。
一人で1kgを製造するのに要した時間が工数であり、この基準以外に異なる原料と異なる製造ラインンの生産性を正確に比較することはできない。
そのことを前提にして抽出されたデータを実際の生産計画や製造指導にどのように活用するかを具体的に組み立てないとデータを役立てることはできない。
今はまだデータを眺めているだけの段階であるが、この意味と真の価値に一刻も早く
気づいていただきたい。