《製造》購買業務には外注加工の原価管理が含まれる。
購買業務には外注加工を管理することが含まれる。
単に仕入れをしていればよいだけではない。相互に売り買いをするだけではなく、外注加工先として管理する必要も出てくる。
ところがこの外注管理がうまく機能していないケースをよく見かける。単に仕入れだけであれば複雑な仕組みは必要としないが、外注加工とするならば原料や包装資材を支給する場合があるし、その内容が有償か無償かでもずいぶんと取り扱いが異なってくる。
特にシステム設計や、原価計算に影響が大きく、一方では支給した原料の在庫管理も求められることになる。近年の食品安全マネジメントシステムでは定期的に外注を監査し、外注管理の記録をきちんと残しておかなくてはならない。これは人員の少ない購買では相当大きな負荷要因となっている。
◆ 外注管理のパターンは2種類ある。
外注加工品や仕入品に関しては大きく2種類のパターに分けられる。原料や包装資材を有償で支給(販売)し商品として仕入れる場合が一番わかりやすい。
ただし支給原料に利益を乗せにくい面があり売り上げは増加するが利益は低下する。よって外注加工への原料販売が増加するようなら要注意である。
今ひとつは原料や包装資材を無償支給する場合がある。この場合は外注加工賃を仕入れることになる。面倒なのは仕入商品を外注加工賃として仕入れるため、製造記録を作成し入力することで製品の在庫を発生させなければならないことである。
在庫単価を持つ仕入とするためには社内で支給原料から包装資材外注費を合算した製造記録入力をしなければならない。処理としては後者のケースが適切であるが、正しい運用が行われず、正確な在庫単価になっていないと思われる会社もある。在庫単価の評価は財務に影響を与えるので購買としての外注加工の場合の方針を決めて、在庫単価が明らかになる仕組みを構築すべきである。
購買の人材は財務や原価計算に明るいものが少なく、適切な処理が難しくなる。ここはシステム管理者や財務管理者が積極的に関与し、購買が提供すべき財務情報の正確さを担保すべきである。